コンビニは敵か?無関係か?について考える
先日、このようなことを言われました。
コンビニ業界は小売業だから、フランチャイズ業界の最大手のコンビニの動向は我々飲食業には関係ないんです。
果たしてそうなのでしょうか?今回はこの点と業種業態という点から検討していきたいと思います。
1.コンビニは何業なのか?
上記のような話は、よく飲食店の経営者によく言われることです。
コンビニは小売業という業種の発想からそのようなことを言われるのだと思います。
その気持ちは私はわかりますが、実は同意はしません。
自分が経営してる業界は、独自の業界というプライドとそんな簡単にわかってもらっては困るという考えからそのようなことをお話しされる方も多いと思います。
しかし、私のお客様は約半分は、飲食店ですが、飲食店ながら、私がコンビニ出身だから、コンサルタントとして採用するといった方もいらっしゃます。何が違うのでしょうか?
例えば、コンビニに弁当が売ってあります。皆さん1店舗あたりいくらぐらい売ると思いますか?フランチャイズチェーンにもよると思いますが、1日、3万円~5万円売るところが多いと思います。あくまでも1日平均ですから、365日の平均です。
飲食店で弁当を出して、これくらい平均で売れるお店が果たしてどれくらいありますでしょうか?
コンビニには、コーヒーがあります。業界最大手のセブンイレブンでは1日約100杯売ります。
こんなに売れるカフェが果たしてどれくらいありますでしょうか?
最初に飲食店の方には、腹が立つような話を致しました。
気を悪くされた方は誠に申し訳けございません。
お話ししたいことは、実は、コンビニは業態の典型例であり、今後は、業態の戦いとなり、業種間の違いはあまり関係のない時代になることを言いたいのです。
上記は、よく飲食店コンサルタントや不動産やと言われる方も疎い方が多く、私は、これでいいのかと疑問に感じています。
コンビニは飽和したと言われる今でも、今でもなぜ成長を続けているのか?
それは商圏のお客様のニーズの変化に応じて業態を変えてきているからです。
例えば、イートインスペースがどんどん増えてきています。
都心部で休憩のついでに、コーヒーでも飲もうと思う店であれば、100円でコンビニのイートインで済んでしまいます。つまり、そのような業態であれば、コンビニは業態として競合しているのです。
そこでは、ランチとして、弁当を購入して食べている方も多くいます。
これは飲食店のランチには影響を与えませんでしょうか?
みなさんが提供しているデザートは果たしてコンビニのデザートと味で明らかに勝っていますか?そうであれば、なんであんなにコンビニでクリスマスケーキが売れるのでしょう。
つまり、今は、業種の縛りなんかまったく関係なく、業態の違いが重要となっている時代なのです。(業種と業態の違いについては、以前のコラムで書いておりますので、ご確認下さい)
私はコンビニ出身だからわかりますが、お客様のニーズがあるところには、必ず今後もコンビニは商品を当ててきます。10年後、コンビニが扱っている商品構成はまだまだ変わります。
しかし、実情はコンビニのイートインスペースに危機感を感じている飲食店経営者がなぜこんなに少ないのでしょう。それを小売りだから、飲食だからと言った狭い視点で考えることは非常に私は経営として問題があると思います。
コンビニは、「近くで便利なお店」という業態店なのです。
つまり小商圏内でお客様が要求する商品は取り扱い、利便性で勝つということです。
これはコンビニに限らず、業態として考えると小売業、サービス業、飲食業などの業種の垣根はなくなっている現状にまず気づくことが重要であると思います。
2.売れるアイディアは他業種から学ぶ
最初に、私のお客様で、私を採用するのは、コンビニ出身だからと言った方がいるという話を致しました。
この方々は私に、何を望んでいるか?他業種の売れるアイディアは、取り入れば差別化になるからです。
どうしても売上を上げる施策は、同業種から学びます。そうするとどうしても同じことをやっているので、差別化をすることは商圏が違わなければ実現することはできません。
よく、「売れ筋は外にある」と言われますが、コンビニが成長しているのは、それを忠実に守っているだけです。コンビニのコーヒー等が典型例です。明らかに飲食店の成功事例を活用しているだけです。
私が支援を行う際には、実は多くは他業態から成功事例をもってくることが多いのです。
飲食店の成功事例をサロンに活かすことが出来ないか?
小売業の成功事例を飲食店に活かすことはが出来ないか?
常に成功の因子を検証し、実践し、検証する。
これは、同業種だけでなく、同業態、他業態から学ぶことが重要であると思います。
きっと今まで考え方ことがないような売上アップのアイディアが浮かんでくると思います。
「売れ筋は外にある」。広い視点で検討して頂ければと存じます。
ぜひ、参考にして頂ければ幸いです。
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