業種と業態の違いを理解する
業種と業態の聞いて違い問われると、お答えができるでしょうか?
これが、言葉の定義だけの問題であれば、特に問題ありませんが、実はこれが大きな店舗の経営戦略の違いが出てくるのです。今回は、店舗の開業や多店舗展開を行う上で、重要な業種と業態についてお話ししていきたいと思います。
1.業種とは何か?
業種とは、簡単に言うと、『ラーメン屋』『うどん屋』『そば屋』などの『〇〇屋』と言われるものです。これはイメージができるものと思います。
世の中には、様々な業種があります。店舗開業をされる際は、多店舗展開等をされている方が、自分のお店を紹介する際は『〇〇屋』をやっていますとお話しをされることが多いと思います。
特に『単一商品』を扱っている場合は、この『〇〇屋』という呼ばれ方をすることが多いと思います。
私は、『業種店』だけでやっていくためには、強力の単品(商品)の商品力が必要であり、その商品はお客様の需要の変化に応じて継続して変化し続けなければならないと思っています。
例えば、ラーメン屋さん。一度、打ち合げることができるラーメン店は数多くありますが、継続して売り続けるラーメン屋さんは数が少ないものです。つまり、ラーメン事態も常にお客様の変化に応じて商品が変わっていなければらないという現れであると思います。
次に「居酒屋」さんですが、これは業種店でしょうか?
『居酒屋』で扱っているものは、刺身や一品料理など数多くあります。
しかし、そこで検討して頂きたいのです。本当に刺身を食べることが目的で居酒屋に行っているでしょうか?
2.業態店とは何か?
居酒屋をお客様が利用する目的の一番は何か?それは場の提供ではないでしょうか?
仲間とのコミュニケーションの場、会社の同僚とのコミュニケーションの場、つまり場を提供してもらい、そこに美味しい料理が出て、お酒が飲めるというのがお客様の本当のニーズであると思います。
例えば、会社の同僚のコミュニケーションの場、つまり会社の飲み会ですが、どのようなニーズがあるのでしょうか?
①顧客は・・・近隣の事業所の会社員
②なぜ・・・会社の忘年会のために
③いつ・・・・ボーナスが出た週の金曜日の仕事終わりに
④何を・・・会社の仲間同士で飲むので、セット料理で飲み放題。今回は美味しい魚料理が食べれるところ。
➄どのように・・・会社の飲み会だから、事前にネットで調べて予約をして、
⑥いくらで・・・会社員の中で一番下の人でも払える予算で
⑦どこで・・・会社の近隣の居酒屋で、10人が入る大きさで
と5W2Hでお客様のお店の利用シーンが出てくると思います。この利用シーンに併せた店舗づくりを行うことが業態店と言います。
この場合は、商品ありきではなく、顧客の5W2Hに応じた店舗の商品設計や商圏・立地設定・サービス設定・販促設定が必要になってきます。
この場合は、継続した商品開発には、お客様が5W2Hの変化に応じたものが必要になってきます。
実は、この違いが大きいのです。業種店の場合は、商品が第一発想になるため、その商品に合う、商圏や立地を検討していかなければ、間違いなく売上は上がりません。また商品が仮にお客様に支持されなければ売上が上がらないということになります。
しかし、業態店発想であれば、その商圏や立地に業態があっていれば、お客様の来店誘引の動機に繋がります。
今後の、店舗経営はこの業態店を意識していかなければならないと思います。
現在、伸びている象徴であるコンビニエンスストアは業態店の典型例です。
ぜひ、ご自身の店舗は業種店だけになっていないか?
業態店としての機能を果たしているか?
果たしてその業態は、商圏や立地に合っているか?
を商圏調査し、確認して頂ければと思います。
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