月別アーカイブ: 2016年7月

飲食店のマーケティング戦略とは?

飲食店のマーケティング戦略とは?

商圏多店舗展開

1. 飲食店のマーケティング戦略とは何か?

今回は失敗しない飲食店開業のためのポイントの第3弾となります。
第2弾までにつきましては、過去のコラムをご覧下さい。

本日は、マーケティング戦略についてお話しをしていきたいと思います。

マーケティング戦略と聞くと小難しいように聞こえますが、これは経営を行う際に最も検討をしなくてはならない重要な戦略です。

この戦略によって、アウトプットとして、『商品』『価格』『売り方』『販促』が決まってきます。つまり売上を上げるための戦略ということになります。

よく、マーケティング戦略と言うと、『販促』や『広告』と思われがちですが、商品の内容によって広告も変わりますし、売り方によっても広告は変わります。
4つを売上が上がるように変えることが重要となります。

では、飲食店が考えないといけない戦略の視点はどのような視点でしょうか?

① 商品+価格を含めての商品
② 店舗の商圏や立地・導線+店内外装を含めての立地
③ 接客サービスやリピーター対策等を含めた接客
④ 店舗をより認知して頂き、来店を促すための販売促進
⑤ 販路を拡大するための多店舗化

という5つになります。先ほどの4つを飲食店バージョンにアレンジをしたものとなります。今から開業される方でも多店舗化を図りたいという気持ちがあれば、最初から多店舗化ができる体制を構築しながら進めていく必要があります。

2. 5つの視点で注意するポイント

マーケティング戦略の立て方は膨大な量となるため、ここでは割愛しますが、皆さまが考えている戦略に次の内容が含まれているかは、最低限ご確認頂きたいと思います。

商品・価格□メインターゲットとなる客層は誰か?
□メインターゲットのニーズは?
□メインターゲットの利用シーンは?
□目玉商品は? 関連商品は?
□価格戦略は?
立地□商圏範囲はどれぐらいか?
□商圏特性はどのような商圏が良いのか?
□人口・世帯はどれぐらいあれば成り立つのか?
□世帯人口はどれぐらいが良いのか?
□年齢層はどうなのか?
□小売業の販売金額どのぐらいあれば成り立つのか?
□立地特性どのような立地なら来店されるのか?
□導線はどのような導線なら来店されるのか?
□建物特性はどうなのか?
サービス□接客はどのようなレベルを提供するのか?
□身だしなみはどのレベルを提供するのか?
□販売技術どのようなものを提供するのか?
□附帯サービスは何か設けるのか?
□クリンリネスはどのレベルを提供するのか?
□実現するための従業員教育はどのようにするのか?
□実現するために動機づけはどうするのか?
□シフト管理はどのようにするのか?
□募集採用はどのようにすれば効果的か?
販促□媒体どうするのか?
□内容どうするのか?
□頻度はどうするのか?
□キャンペーンはどうするのか?
□ニュースリリースはどうするのか?
□新規客の来店策はどうするか?
□リピーター対策はどうするのか?
□ブランディングはどのように進めるのか?

 

上記を明確にするためには、商圏調査や立地調・市場調査を含めて調査分析が重要となります。開業する前に時間をかけて実施されることをお勧めします。

店舗開業後は、検証を通じて、このマーケティング戦略の見直しを図っていきます。
事前に戦略があることで、この戦略が妥当かという判定もできます。

これができないということは、大海原で方向なく突き進むことになり、絶対に避けなければなりません。ぜひ、しっかりと準備を実施して頂きたいと思います。

3. まとめ

ここまでのコラムをご覧いただければ、いかに飲食店は開業する前が勝負であるかご理解いただけると思います。飲食店は正直スタートダッシュでなければ、新規の開業者は持ちこたえることができない環境にあります。

準備を万端に実施して頂き、開業後は商品やお客様に十分に時間が取れるようにしたいものです。ぜひ。今回のコラムをご参考にして頂ければ幸いです。

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飲食店はなぜ商圏や立地・導線が重要なのか?

飲食店はなぜ商圏や立地が重要なのか?

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. 飲食店が商圏や立地が重要な理由

前回のコラムでは飲食店開業の際に重要な目玉商品についてお話しをさせて頂きました。今回は飲食店開業のための第2弾となります。

今回の内容は商圏と立地についてお話しをしていきたいと思います。
商圏調査や立地調査、導線調査についてはこれまでのコラムでもお話しをしてきましたので、そちらのコラムをご確認頂ければと存じます。

私は、商圏調査や立地調査等を多数実施しておりますが、7割のお客様は飲食店様からのご要請が高いという状況です。その中でも多店舗展開を行う方が9割という比率となっております。ではなぜ多店舗展開をされる方は立地や商圏に拘られる方が多いのでしょうか?

弊社の生の飲食店のお客様からの声は次の2つです。

一つは、最初の店舗で商品や販促、サービスは確立され、次の店舗を出す際の売上の変化要因は、商圏や立地ということで意識が高いということがあります。

しかし、もう一つは、飲食店を開業してみて初めて商圏や立地に重要性に気づくという点があります。

しかし、飲食店開業の方の意識はそれと比べると非常に低いものがあります。

『商品が良ければ、後は、口コミで増える・・・』
では、口コミを起こす人は最初どのように来店されるのでしょうか?
そのうちの何%が口コミしてくれるのでしょうか?
口コミで増えるまでにいつまで待てば軌道にのるでしょうか?

『今はネットの時代。販促を駆使すればどうにかなる・・・』
では、ネット販促にいくらかけますか?
ネットの世界は、商圏内競合とくらべものにならないくらいに競合がいます。

飲食店開業は、非常に多く、私はオープンして6ヶ月で軌道に乗らなければ、業態の方向性修正が必要であると思っております。それくらい厳しい業界でもあります。

そこで、飲食店開業者の方の悩みが一つあります。
それは、『売上が伸びるかどうかもわからない商品で高い立地には出店ができない』
『立地に関しては、どうしても家賃と比例するため、検討してもしょうがない』という意見です。とにかく『家賃を安く』という考えが強いということです。

2.家賃が安いことはBestの選択なのか?

これは正しくもあり、間違いでもあります。

『家賃を安く』したい理由は家賃比率の考え方あるからです。

家賃は月の売上の10%以内がベストである。よく本やコンサルタントがいう話です。
ということは、10%が基準とすれば、200万の売上であれば、20万円、100万円の売上であれば10万円という考え方です。

この比率が高ければ利益が出にくく、これより低ければ利益は出しやすいということになります。このこと事態は正しいと言えます。

これは、正確な商圏調査や競合調査、立地調査からマーケティング戦略を立案した上で出された適正な売上予測であれば、まさに正しい選択であると思います。

しかし、これぐらいだろうという安易な売上予測であれば、その家賃が安いのか高いのかわからずにただ、絶対値だけの評価となるということです。

つまり正確な商圏調査や競合調査。立地調査からマーケティング戦略を立案した上で出された売上予測から出された家賃比率に対して高ければ問題ですし、安ければいいということになります。つまり正解でもあり、間違ってもいるというわけです。

後から広告を予定以上に投下しなければならない立地であれば、当然、お金の投資先が家賃から広告へ移動しただけであまり意味をなしません。
そういった店舗は非常に多いように感じます。

3. 飲食店開業者は絶対的に、商圏と導線にはこだわって欲しい

そうは言っても飲食店開業の方が、400万円の売上を出せるとかなかなか言えないとも思います。そこで次のことにはこだわって欲しいと思っております。

一般的に商圏調査というと人口を調べたりすること思われますが、3つの視点があります。
それが商圏と立地と導線という視点の3つです。

・商圏の視点⇒主に人口や世帯数や昼間人口や小売業の販売金額等の調査

自社のメイン商圏のマーケットの力を見るためのものです。
自分の飲食業態がこの商圏と適しているのか?という業態の適正と購買力があるか?という視点がメインです。ここは絶対に外すと飲食業態は当たりません。
前飲食店があり撤退した物件に出店する場合があります。
その場合でも、業態が違うことで繁盛店になることは多々あります。

・立地の視点⇒店舗が見えやすいか?入りやすいか?止めやすいか?等

この視点は店舗事態の評価となります。ここがいい条件の物件は、家賃が上がる傾向が強いと思います。ここもBetterを選ぶ必要がありますが、ここは工夫である程度まではカバーができる余地がある場合があります。

・導線の視点

 この視点が一番重要です。立地に拘る理由は、通りがかりのお客様が店舗を認知しやすいといのが大きな理由でもあるため、対象となるお客様が通り導線上にないとそれが認知されにくいということになります。

 その導線に影響を与えるが、交通発生源という駅や商業施設等になりますが、この駅に近く更に、主導線であれば、家賃は当然高くなります。

 しかし、実はここに飲食店開業の方の大きなポイントがあり、主導線だけでなく、副導線と言われる導線が多数存在します。その中では家賃は低い割に、人が通っている導線が多数存在します。例えば、日頃から通っている人の抜け道として活用している道路などです。

 これを俗に言うと『お宝導線』や『お値打ち導線』と言われるところです。
 ここは導線毎に通行量調査や交通量調査等をしていければわかります。
 また、量だけでなく、質も重要です。

 ターゲットとしているお客様が当然、通っていなければ、その導線とは言えません。

 これを見つけるには、とにかく商圏を歩き、調査し、計測するといった地道な行動が必要になります。

 しかし、飲食店開業の方がしっかり調査をしているという方はほとんどおられません。
 つまり、これから開業される方はここをしっかり実施すれば、競合と大きな差をつけることができるとも言えます。

4.まとめ

本日は、飲食店開業の方に向けて、商圏と立地と導線についてお話しをしました。
詳細は過去のコラムも併せてみて頂きたいですが、私の経験上、導線調査を行っていると、いい物件がないというエリアや地域であってもお宝物件を見つけることは多数あります。

重要なことは、一番高い投資をする場面ですので、是非、慎重にかつしっかりと調査をして店舗を決めて頂くことをお勧め致します。

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飲食店の商品戦略は、なぜ、目玉が必要なのか?

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1. 飲食店の商品戦略はなぜ目玉が必要なのか?

前回のコラムでは、飲食店開業のために必要な5つの秘訣について概略をお話しさせて頂きました。今回からその1項目ずつを詳細にご説明していきたいと思います。

今回は、1番目として、商品戦略として目玉の必要性についてお話しをさせて頂きます。

皆さまは飲食店に行くとき、どのように考えてお店を選ぶでしょうか?

まずは、何が食べたい・・・ ⇒ 業態から入る方もいると思います。
もしくは、お店の前を通っていて ⇒ このお店美味しそう・・・
さらには、友人からこのお店に行こうと言われて・・・

いろいろなシチュエーションがあると思います。

その時を想像して頂きたいと思います。『何が』あるから入店されるでしょうか?

店舗の目玉商品となる大きな写真を見て、『美味しそう』と思われて来店されませんか?
目玉商品はお客様を来店誘引させるにあたって重要なものとなります。

では、なぜ、『業態 例えば:うどん屋』だけではいけないのでしょうか?
現在は、同一の業態は山ほどあります。競合が山ほどあるということです。
うどん屋にしてもラーメン屋にしても同じようなお店が近隣の商圏内には山ほどあります。

そうするとお客様は『どのお店に行きたいのか?』という判断基準がわからなくなります。
そこでお客様に『うちのお店はこれがウリなのですよ』と伝えるのが目玉商品となるわけです。つまり、差別化を図った結果の商品が目玉商品ということになります。

これは小売業ではよく来店誘引策としてとっていますが、ドラックストアを例にとってお話しをします。ドラックストアの菓子はなんであんなに安いのでしょうか?

それを入口に山ほどボリューム陳列しています。ドラックストアは菓子で収益を取ろうとしているのはなく、菓子を目玉商品として価格という差別化要因で誘引し、来店を誘引させ、関連商品としての薬で粗利を稼ぐという形をとっている場合が非常に多いです。

つまり、商品を通じて、お客様を来店誘引しているわけです。

これは価格という商品力で誘引していますが、商品の質で誘引もできますし、雰囲気なども飲食店としては、来店誘引の商品となります。繁盛している飲食店をみると『すぐに思いつく商品』があると思います。これが『目玉商品』です。

私は、これから開業するにあたっては、この『目玉商品』をぜひ検討して頂きたいと思います。目玉商品をつくる=差別化商品をつくるということになります。

現在の競合が過多で市場が成熟している状況では、この差別化が非常に重要なのです。
差別化できない=他のお店と同じでは、圧倒的な立地で勝負しない限り、勝てないという結果となります。お客様はあくまでも商品を購入しに来店されているのです。

2.目玉商品をつくるには?

目玉商品といってもいろいろあります。皆さまのお店のウリをつくるということになります。手順は、業態の決定⇒市場調査⇒商圏調査⇒競合調査⇒自店分析⇒商品戦略の策定の順番になります。

① 業態を考える

・最初は、皆さんの行いたい業態を考えます。これはおおよそ、『うどん屋』や『ラーメン屋』などです。これがない方は飲食店を今から始めたいという方はあまりいないと思います。

② 市場調査の情報を活用する

・次は、市場調査となります。インターネットや新聞や雑誌等から、自分が行いたい、業態の情報を収集します。

・その中で調べて頂きたいことは、現状では『どんなお客様が?』『いつ(利用シーン)』『どんなニーズがあり』『何を(競合の商品)』『どこで』『どのような方法で?』で購入しているのか?を知ることになります。

・重要なことはその5W1Hの中での現在の不満やニーズを調べることです。そしてその不満やニーズを満たす商品コンセプトを検討してみます。

③ 商圏調査の情報を活用する

・市場調査は、あくまでも日本ではどうなのか?という視点です。
・商圏調査で自分が開業をしたいところではどうなのか?という視点です。
・商圏調査の手法は今までのコラムでもお話ししてきましたので割愛しますが、商圏調査を行うと商圏内の先ほどの5W1Hが見えていると思います。そこで、市場調査で検討を行った商品コンセプトが商圏に合うのかどうかのか?を検討します。

④ 競合調査を行う

・商圏に商品コンセプトが合うということがわかれば、次は競合調査を行います。
・ここでいう競合はあくまでも、自社の商品コンセプトに似ている業態や商品を扱っているところが、競合となります。
・そこで自店が検討している商品コンセプトに対して強み・弱みを抽出します。

➄自店分析を行う
・競合の商品コンセプトの強み・弱みを抽出した後は、自店の強み・弱みを同じ基準で分析を行います。そうすると自店のとらないといけない商品の目玉戦略が自ずと見えてくると思います。

⑥目玉商品の決定
・現在までの調査分析の結果をもとに、目玉商品を決定します。
・ここまで調査をすれば、出来上がっていると思いますが、この目玉商品は明確に『どんなお客様が?』『いつ(利用シーン)』『どんなニーズに対して』『何を(目玉商品)』『どこで(立地)』『どのような方法で購入してもらうか?』が決まっているいなければなりません。このお客様が買うシーンが想像できない商品は私の経験上、絶対に売れません。
・更に、目玉商品と関連して何を購入してもらうか?を決めれば、商品戦略は決定します。

3. 目玉商品=販促と一致させる

上記の手法で決定した目玉商品は、必ず販促と一致させなければなりません。販促を通じて、お客様にお店のことを知って頂くわけですから、広告も店頭に置くメニュー表も、店内のメニュー表も目玉商品を意識して作成する必要があります。ここが内容の食い違いがあると、お客様に自店の差別化要因が伝わらずに、成果に繋がらない形になります。

4. まとめ

本日は、飲食店開業に向けて、目玉商品をつくることについてお話しをしました。
目玉商品は食べ物だけでなく、雰囲気になる場合もありますし、イベント等にもなる場合もあります。

私は、差別化要因が全くない店舗を見たことはありません。それが差別化されていることを気づいていないことの方が多いです。

調査と分析をして頂ければ必ず見つかりますし、もしなければ作ればいいだけのことです。ぜひ、成功の是非に関わりますので、充分に時間をかけて検討して頂くことをお勧めします。

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失敗しない飲食店開業のための5つの秘訣!!

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商圏調査分析・立地調査・エリアマーケティング・FC本部構築展開・社員研修・店長研修・講演講師:気付き

1.飲食店開業の魅力は?

現在、弊社でも毎月多数の飲食店の開業のご相談、複数店舗展開、多店舗展開のご相談があります。それだけ、飲食店は開業を検討されている方が多いのではないかと思います。

 

飲食店開業は、軌道に乗れば、早期に多店舗化を図り、2年~3年で4店舗や5店舗と展開される方も多くいらっしゃるのが魅力の一つだと思います。(弊社のクライアントのほとんどはそのような方です)

 

逆に1年以内に閉店するお店も多く、『あのお店この前開店したと思ったら、もう違うお店になっている』というのも皆さまも経験されていると思います。

 

それだけ、開業もしやすい代わりに、競争も激しく、閉店も多くすることが多いと思っています。その違いは何かについて、これからのコラムでお話しをしていきたいと思っています。

 

今回は、飲食店を開業するにあたって、必要な5つの秘訣の概略についてお話しをしていきたいと思います。

 

2.失敗しない飲食店開業に必要な5つの秘訣とは?

私は、多店舗展開をされるお客様から個人の開業まで幅広く、お客様の支援をさせて頂いております。その中でわかったことは、これからお話しをさせて頂く5つの秘訣が非常に重要であるということです。それは次の通りです。

 

  • ①商品は必ず目玉が差別化されていること

・この目玉とは単品の場合もあれば、コースメニューの場合もあるでしょうが、お客様のマグネット(集客源)となる商品が他店と差別化されている必要があります。

・他店と同じ商品しかだせないということであれば、店内の雰囲気も商品とも言えます。

 ・それでも何もなければ、立地で勝負をかけるしかないということになります。

 

商圏と立地・導線の3つでほぼ命運は決まる

・飲食店がなぜ開業しやすいかというと、通りがかりであっても、店舗があることに対する信頼性と日本の飲食業なら品質に関する心配もあまりない等の不安障壁が低いからです。また、おおよその料金も通りがかりであっても、わかるため調べたりする必要があまりないということもあると思います。

 

・飲食店では、おおよそ雑誌やネットで調べる場合には、幹事が宴会の会場を探す場合等がメインであり、日頃にちょっと立ち寄るお店を毎回調べることは皆さんの経験からしてもあまりないのではないかと思います。つまり、立地と導線が重要であるビジネスであるとも言えます。

・また、自店が提供する商品が商圏や立地にあっていないだけで、成り立たないことが多数あります。よくある話ですが、前の飲食店は、売上が伸びなくて、撤退したが、次に入った飲食店は、非常に売れる場合が多数あります。これは業態や商品が商圏にあっていなかったということです。それだけ立地や導線や商圏が重要なビジネスであるとも言えます。

 

飲食店は開業前からマーケティング戦略を明確にすべきである

・これらの商品や商圏・立地等に加えて、売り方としての接客サービス、そして販売促進を明確にしなければなりません。これが飲食店のマーケティング戦略となります。

 ・このマーケティング戦略が個人店程、不明確であったり、市場や顧客のニーズにあっていなかったりすることが多数あります。そのためのマーケティングリサーチも重要となります。

 ・ほとんどの開業する飲食店は不明確で、開店後、暗中模索しながらやっているということが多く、暗中模索している間に運転資金が尽きるという結果となっています。

 

本当の事業計画書を作成する必要がある

・私は通常開業される方と飲食店開業される方の両方をクライアントとしておりますが多いですが、飲食店経営者の方が、この事業計画書の観点が非常に意識が低いというのが結果となっています。

・事業計画書がなければ当然、資金調達もできませんが、ほとんど作成されている事業計画書は希望的観測の数字の羅列になっていることも事実です。

・これは支援する我々のような側にも問題が大きいと思っています。

・昼1回転し、夜1回転するからこの売上という計算がありますが、昼1回転、夜1回転する根拠は何かというと答えはないといった『役に立たない事業計画書』が世の中には多数存在します。これは、前述の商圏調査やマーケティング調査やマーケティン戦略が不明確な結果がもたらす事業計画書であるからです。この事業計画書によって、必要な資金は変わります。

この資金を充分に確保した上で開業されることが大きいポイントともなります。

 

人材採用と育成・仕組み化が大きなポイントとなる

 ・最後は、人材の採用と育成の観点です。現在のアルバイト・パートの募集環境は決して良いものではありません。特に飲食業では、どの店舗や企業様からも厳しい環境になっているというお声を多数聞きます。

・人がいなければ、お店を開店することさえもできないという声は多数聞きます。

・前述の事業計画書にも関わりますが、どれくらいの人が必要で、時給や働く時間等も含めて事前に検討する必要があります。また、働く人は、自分の通っている学校や自宅から近いという傾向も強いため、人を採用するための事前に商圏選定も必要になってきます。

・採用だけでなく、従業員を教育し、戦力化することも重要となるため、この点についても事前に手法を検討しておくことが必要となります。

 

3.まとめ

今回は、失敗しない飲食店開業について5つのポイントをお話ししました。次回からこの一つ一つについて詳細をコラムで情報発信していきたいと思っております。最後まで読んでいただいた方はわかると思いますが、飲食店の開業は準備段階でかなり命運は大きく決まると言っても過言ではありません。ぜひ、準備を徹底して頂き、開店の後は、多店舗展開を行い、事業拡大をして頂くことを祈念致しております。

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