フランチャイズ本部のシュミレーションは本当か?
先日、フランチャイズ加盟を検討されている方から、ご質問がありました。
それは、フランチャイズ本部が提示している売上予測シュミレーションについてです。
これが本当の数値なのか?というご相談です。今回はその内容についてお話をしていきます。
1.フランチャイズ本部の売上予測シュミレーションは本当か?
この質問をお伺いすると次のように答えることが多いです。
嘘でないことが多いが、本当とも言えない
残念ながら、希望的観測を上げている本部も非常に多いというのが実状です。
本来の実績の裏付けからの売上予測シュミレーションもあれば、本当に根拠もない場合も様々です。
根拠がないものは別の問題としても、嘘でないことが多いが本当とも言えないというものもあります。ですから、上記のような返答となります。
売上予測シュミレーションは、フランチャイズ本部を構築しているからこそ言えますが、次のような場合があります。
①加盟店の平均値
これは、一番信頼がおける数値となります。
数ある数値から、平均値ということは、上もあれば下もあるという状態です。
それ以外は直営店平均という場合もあります。
また、平均は年間平均なのか?ある一定期間の平均なのか?と言うことも重要なポイントです。
加盟店の平均値だから信頼がおけるということだけで判断をしてはいけません。
②単月の最高値である場合もある
こういうことはないだろうと思われる方も多いと思いますが、実際のフランチャイズ本部の話を聞いているとこういう事例もあります。確かに嘘ではないかもしれませんが、信頼難い数値となります。
年間最大の売上の上がる月の数値という場合もあります。
月のシュミレーションで出す場合が多いため、そういう数値も作れるということになるのでしょう。
③1加盟店の最高値である場合もある
これは、実際の直営店や加盟店の中で一番売上が高いお店の平均値という場合もあります。
この場合も嘘ではないが、本当とも言えないということになります。
信頼できる数値とはいいがたい数値です。
なぜこのようなことが起こるのかというと、それは、フランチャイズ本部の選定基準がこの売上予測シュミレーションであるからです。
このシュミレーションの優劣によって、加盟を希望する方の加盟意思も変わるからです。
そのため、少しでもよく見せたいという意思から上記のようなことが起こります。
加盟契約書の中でも売上予測シュミレーションはあくまでもシュミレーションであると記入しており、加盟希望者はこの点をしっかりと見極めなければなりません。
2.どうすれば良いのか?
これを見極めるには、実は原始的な方法しかありません。
それは、中身はFC担当者へしっかり確認することです。
何を確認するかというとこの数値の根拠です。
どのような算出の元にシュミレーションが成されているのかをしっかり確認することが重要なのです。
確認をしたら、次の3パターンでご自身で更にしっかりシュミレーションをします。
①売上予測シュミレーション通りで検討する
・人や建物・設備。かかる費用なども併せて100%の状態でご自身なら成り立つのか?をしっかりシュミレーションします。
②売上予測シュミレーションの75%程度で検討する
・ここで重要なことは、損益分岐点を超え、ご自身が必要な利益を確保できるかをしっかりシュミレーションする必要があります。
③売上予測シュミレーションの50%程度で検討する
・ここで重要なことは、赤字にならないか?という視点です。
・当然、50%程度となれば、人件費や材料費なども減ることになります。
・この点も充分に考慮に入れて、検討します。
全ては、上記通りにはなりませんが、どこまでならうちなら許されるのか?をしっかり確認します。これは経営者として自己責任として当たり前の非常に重要なことですので、ぜひ実施して頂きたいと思います。
更に、他社との比較や環境の違い(東京の数値なのか?地方の数値なのか?)等も考慮に入れて多角的に検討します。
これによって、うちならどうなのか?がわかるようになります。
フランチャイズ本部に加盟するということは、その成功モデルを購入するので、モデルの優劣もしっかりと検討したいものです。
ぜひ、フランチャイズ本部に加盟を検討されている方は、実践して頂きたいと思います。
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