コンビニがサービス業務に取り組む理由

コンビニがサービス業務に取り組む理由

商圏調査・出店調査・エリアマーケティング・FC本部構築展開・社員研修・店長研修・講演講師:公共料金

 

1.コンビニは社会インフラになってきている

前回、コンビニエンスストアチェーンの商品開発は時代の変化に対応し、変化していることを述べました。今回は、商品開発の部分とも重なる部分もありますが、コンビニに求められている社会ニーズの変化に対する対応についてお話します。

コンビニエンスストアは『変化への対応』を積極的にマーケティング戦略に取り入れて商品開発から販売まで行っています。それが強さの秘訣であることも述べました。

商品は、一般の商品もあれば、サービス業務もあります。

今回はこの『変化への対応』についてお話をしていきたいと思います。

皆さんは、公共料金の払い込みをどこで行っていますか?

口座から引き落としの方もいれば、クレジットカードの引き落としの方もいると思います。

そして、払込票が自宅に送られてきて、コンビニエンスストアで行う方も非常に多くなってきていると思います。

昔は、払い込みを行うのは、銀行や郵便局でしか出来ない時代でしたが、今ではコンビニエンスストアで行うのが当たり前の時代になってきております。

しかも今ではインターネットの払い込みも出来る、ATMもある、チケットの購入もできるようになっております。

コンビニエンスストアは小商圏で展開を行うビジネスですので、キメ細かい出店により、便利さが追求され、時代の変化に応じて、サービス業務を拡充してきました。

昨今は、コンビニ健診、高齢者の見守り活動や高齢者雇用、セーフティーステーション活動、ネット商品の店頭受け取りも行っており、行政機関からのニーズにもこのインフラが活用されてきております。

2.コンビニのサービス業務のメリットとは?

皆さん不思議に感じたことありませんか?

コンビニって払い込みができることでなんのメリットがあるのか?

お客様から見ると、コンビニに支払をしているように見えるかもしれませんが、これは代理受領というもので、あくまでも払い込みができる環境をつくり、代理で受領しているだけでしかありません。

そこで当然、代理受領手数料が発生しており、これが一つのメリットとなっております。

しかし、それだけでは、コンビニエンスストアのメリットとしては薄いものとなります。

実はこれ以外にメリットがあるのです。それが客数誘引策になっているというものです。

皆さんは払い込みを行うに当たり、コンビニを利用された方もいると思いますが、払い込みだけで帰ることもあるでしょうが、店内で買い物をほとんどの場合されているのではないでしょうか?

実は、サービス業務の一番の大きなメリットは来店誘引策になっていることであると私は思っています。昔のコンビニエンスストアは若者の利用者がほとんどでした。それが今では高齢者の方まで来店されております。でも最初は、払い込み等がキッカケでお店に来店し、ついでに商品を購入し、商品の価値を知り、継続的に来店するようになった方も多いと思います。

コンビニエンスストアチェーンの売上推移を見ればわかりますが、サービス業務の種類を拡充すればするほど、来店客数が増加し、売上が伸びております。

つまり、お客様が来店するための動機付けを行うフック商品としてサービス業務が活躍をしているのです。

3.サービス業務がなぜコンビニができるのか?

しかし、どこのお店でもサービス業務を増やせば、売上が上がるというわけではありません。

ある重要なものが確保されているからこそサービス業務の拡充が図られ、社会のインフラとなることが出来るのです。それは何か?『信用』です。

皆さんは今では疑いはないと思いますが、本当に突き詰めて考えると不思議に感じることがあると思います。それはコンビニエンスストアに払い込みをして、本当に払い込み先に届くのか?ということです。

先ほど、話したように、あくまでも代理受領ですので皆様の支払いは払い込みをしたコンビニエンスストアから払い込み先にその情報と払込料金が流れるという仕組みです。

もし、万が一コンビニエンスストアが着服すれば、どうでしょう。不安ではありませんか?

『そんなことはないよ』思われたと思います。それが実は『信用』なのです。

それを実現している要素が私は、『ブランド』だと思います。

4.ブランドを作り上げるもの

コンビニエンスストアはこの『信用』という『ブランド』を作り上げております。

それを実現するものが『店舗数』(実績)であり、『お客様を裏切らない店舗の経営活動』(店舗オペレーション活動)であり、『広告宣伝』等によるブランド戦略になると思います。

私は、ブランドを形成するものは『実績』『『経営活動』『ブランド認知活動(広告宣伝等)』であると思っております。

ここを戦略的なマーケティング戦略に従って形成され、ブランド構築が出来ているのです。

この『ブランド戦略』の強さがコンビニエンスストアチェーンの強さの秘訣であると思います。

5.まとめ

今回は、コンビニエンスストアの『ブランド』について、サービス業務の事例を用いてお話をさせて頂きました。この『ブランド』は、FC本部はどこも重点課題と捉えて取り組みを実施しておりますが、これを実現するに当たり、一番必要なことは『徹底度』であると私は思っております。

各加盟店がバラバラのことを行っていれば、当然『ブランド形成』など出来ません。最終的にはこの『徹底度の強さ』がコンビニエンスチェーンの強さの秘訣になると確信しております。

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