フランチャイズ本部構築におけるシステムの整備について
1.フランチャイズ本部構築や立ち上げのシステムの整備とは?
本日は、フランチャイズ本部構築や立ち上げの際に質問の多い、システムの整備について解説をしていきたいと思います。システムの整備といってもいろいろなものがありますが、今回は情報システムについて解説をしていきます。
最初に情報システムがなぜ必要かについてお話をしていきたいと思います。フランチャイズ本部は本部と加盟店が共存共栄の関係から、収益についても分配を行う形が一般的です。
よくあるのが、ロイヤリティというものですが、ロイヤリティは売上は〇%等で加盟店から分配して頂き、本部の収益となるものです。売上が上がれば加盟店も儲かりますが、本部も儲かるということで共存共栄であることから、フランチャイズ本部構築や立ち上げの仕組みとして活用されることが多いものと考えております。
しかし、この売上どうやって把握するのでしょうか?
現在では、手計算等ではなく、POSシステムが非常に優れており、リアルタイムに売上を計算することができる時代です。この情報は、当然本部にも情報を伝達することにより、売上の起算ができるようになります。
つまり、ロイヤリティ等本部の収益を確定させ、加盟店に請求を行うためには、情報システムが必要であることとなります。
また、フランチャイズ本部では加盟店に対してスーパーバイジングと呼ばれる定期的な指導や相談を行うことが一般的です。これは、加盟店の売上改善だけでなく、利益改善の視点としても非常に重要な本部の役割となります。
最初研修し、業態を貸し与えるだけでは昨今の経営環境では対応することができず、売上が最初は上がっていたとしてもどんどん下がってくる結果となります。これを改善するには、スーパーバイジングを実施し、定期的に加盟店の教育等を含めて実施する必要があるのです。
では、どのようにスーパーバイジングをするのでしょうか?
フランチャイズ本部が加盟店の売上も把握していない。加盟店の経営数字にどこに問題があるのかも把握していないでは、本来の意味でのスーパーバイジングができるでしょうか?そこでその情報を把握するのが情報システムということになるのです。
この情報システムは整備をしていけば、売上改善だけでなく、商品開発の改善に繋げることもできますし、数字から読み取れる加盟店の課題も抽出することもできます。つまりフランチャイズ本部にとって情報システムは生命線であるともいえるのです。
2.どこまでの情報システムを整備すれば良いのか?
ここで問題いなるが、どこまでの情報システムを整備すれば良いのか?という話です。情報システムは整備をすればするほど、非常に高い費用を必要とします。
初期段階のフランチャイズ本部にとって、そのような投資ができる本部は非常に少ないものです。
結論としては、最低限どれが必要か?という発想になります。フランチャイズ本部が成長すればするほど、情報システムにも予算を取り、改善を図ることで、スーパーバイジングの質を改善することになるのではないかと思っております。
そこで最初に考えたいのは?実際本部が最低限の情報として必要なものは何か?ということになります。
売上分配を行うには最低限売上が必要でしょう。
荒利分配を行うには正確な原価の把握が必要でしょう。
また、加盟店の経営状況を全て把握するには、当然、細かい経費面も情報として提出して頂くことも必要でしょう。
つまり、本部収益を確定するのに何が必要であるか?を最初に抽出することが重要なのです。
次に重要なことはスーパーバイジングということになります。これも情報が多ければ多いほど、様々な助言ができるようになります。しかし、そのためには費用が掛かります。最低限フランチャイズ本部として売上を上げる最低限必要な成功モデルを実現するためのKPIを設定する必要があるのではないでしょうか?
それがわかれば、最低限必要な情報は見えてくるのではないかと思っております。
フランチャイズ本部構築や立ち上げにおける情報システムは身の丈にあった最低限のものから始めることをお勧めします。ぜひ、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されてる企業様の参考になれば幸いです。
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