フランチャイズ本部と加盟店の関係について
フランチャイズ本部と加盟店の関係は?
昨今、フランチャイズ本部と加盟店の関係がこじれている事例が多数、マスコミ等で報道されています。そのようなタイミングですので、フランチャイズ本部と加盟店の関係を心配されるフランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されている企業様も多くいらっしゃいます。今回はこの件につきましてご説明していきたいと思っております。
最初にお話するのは、フランチャイズと本部と加盟店の関係についてです。私は、共存共栄な関係であり、対等な関係であると考えております。
フランチャイズ本部によっては、フランチャイズ加盟店と呼ばずにパートナーと呼ぶケースも非常に多くなっています。
フランチャイズ本部は商標やビジネスモデル等をフランチャイズ加盟店の貸し、更にビジネスモデルで成功できるように教育等を実施しています。また、フランチャイズ加盟店については、そのビジネスモデルを有効に活用し、実際に収益を上げ、フランチャイズ本部へ加盟料等の支払いを実施しています。
両者はどちらか一方がなくなってもフランチャイズのビジネスモデルとして成り立たない関係となっており、本来は一心同体のものではないかと思います。そのために共存共栄のビジネスモデルといえます。
しかし、昨今のフランチャイズ本部と加盟店とは対立する関係は何か?というご質問をよくお伺いします。確かに両者は共存共栄ですが、共に事業者であり、お互い人間であることがこの関係を良い方向にも導き出しますし、悪い方向にも導き出しているものと思います。
フランチャイズ本部と加盟店がトラブルになるケースで一番多いと思いますのが、加盟する前に聞いていた売上に対して、実際開店した後の売上が全然違うそういう声があります。
もちろん、フランチャイズ本部が虚偽の売上のシュミレーション等を出していれば、それは大きな問題であると思いますが、実際のフランチャイズ本部では、ある一定の条件のもとに算出した根拠のある数値であることが多いと思います。
それが違うということは、当然、立地要件等が違うということもありますが、売上は上がらない理由には、商品もあれば、運営の仕方もあるでしょうし、販促の仕方もあるものと思います。
それをどこまでフランチャイズ本部が賄っているか?ということもありますが、全てがフランチャイズ本部が担っていることはないものと考えております。つまり、売上を上げる要因は、フランチャイズ本部にもあるし、フランチャイズの加盟店にもあるものであると思います。
それが、ある一方が悪いというのは、元々、共存共栄の考え方のベクトルが一致していないのではないかと思っています。ではこのベクトルが一致しない理由は何か?というと私は日頃の本部と加盟店のお互いのコミュニケーションが一番大きな問題ではないかと思っております。
このコミュニケーションを実施する方がフランチャイズではスーパーバイザーとなりますが、このスーパーバイザーのレベルや対応もあるでしょうが、それ以外に初期研修等でのフランチャイズの考え方の啓蒙や定期的な加盟店を交えた意見交換等もあるのではないかと思っております。
このコミュニケーションはただ、ご機嫌伺いでもありませんし、雑談の場であるわけでもありません。当然、加盟店に有益な情報を届け、更に加盟店も積極的にその情報を活用するという姿勢が重要ではないか?と思います。
そのためには現行のフランチャイズ本部も現在の体制が本当にあるべき姿なのかを見直しし、体制を見直す必要があるものと存じます。また加盟店についても独立した事業者であることを認識し、フランチャイズ本部の情報をどのように活用していけば良いのかを真剣に考えるべきであると思っています。
お互いが人間です。お互いが最大のパフォーマンスを出すことができるように配慮する。こういった考えが最終的には必要なのではと思います。そういう考えの浸透が今のフランチャイズ本部と加盟店の関係には欠けてきているように感じます。
今後、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されている皆様については、ぜひ、フランチャイズ加盟店の良好な関係の維持のためにはどのような体制が必要か?という視点で検討して頂きたいと思います。
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