開業相談の現場からの独立開業年数別の壁
弊社は、仕事柄開業のご相談を多数受けます。そのことで気づくことがあります。今回は、独立開業の年数別の課題について解説していきたいと思います。フランチャイズ本部構築や立ち上げの方も参考にして頂ければ幸いです。
開業のご相談に応じていると開業年数毎に共通した壁が存在すると感じます。今回のブログでは弊社の私見になりますが、開業年数毎の壁について解説をしていきたいと思います。
〇開業1年以内の壁
私は、起業セミナーなどで毎回お話することは開業後、3年以内は、資金面以外は、売上以外に悩みはないと思っています。よく経費はどのように使ったら良いかとか、節税するには?などと悩まれる方がいらっしゃいますが、売上が上がらなければ基本的にはそんな悩みは全く無意味であると思っています。
まずは、売上を上げる仕組みと体制、そして、なによりもその能書きではない、実際の数値が必要になるのです。
開業後1年以内で事業がダメになる方の多くは、この売上が上がらないという面ですが、これは実は、ほとんど運転資金の不足により、事業が軌道になる前にダメになっていっているという問題があります。つまり、お客様に充分に商品価値が伝わらない前で事業がダメになっているということです。
これは、資金調達の問題にようにも考えられると存じますが、ほとんどの場合は、開業前の準備段階に大きな課題があると思っています。
早期に立ち上げができるマーケティング戦略や事業計画が不足しているということです。そのために、資金調達も弱く、実際に事業を開始してから、考えるため、当然、どこに問題があるか?事前に計画がないわけですから、計画のズレ等を検証することもできず、何が原因かわからずに、時間が経過するということです。
1年目の壁は、ずばり、開業準備の段階で超えられるか?決まっていると思っています。
〇開業後3年以内の壁
開業後3年以内の壁は、ずばり継続して顧客が獲得できるか?が最重要であると考えております。そのためには、お客様に商品が届く仕組みが必要ですし、そのための営業力や販売力、そして、販促力などが総合的に必要なってきます。
どれだけ資金力があっても3年以上、売上が上がらずに継続することは難しい状況です。つまり顧客が獲得できなければ3年の壁は超えることが出来ないと思っています。
つまり、重要なものはマーケティング戦略とその実行と検証の繰り返しの管理により、継続してその体制が取れるかどうかということになります。最初から完璧にあたる戦略はありませんので、継続してその戦略の見直しが必要になってきます。
3年の壁は顧客が継続して獲得できるためのマーケティング戦略ということになると考えております。
〇開業後5年以内の壁
開業して5年経過すると重要なことは、売上が上がる仕組みを仕組み化できるか?という視点が重要になってくると存じます。
社長がいつまでも個人で売上を上げる仕組みから、従業員を活用して、または仕組みを活用して売上を上げる仕組みが必要になってくるのです。
ここでよく言われるのが、私は一人ビジネスでやっていくから、現状維持でという方がいますが、現状維持で事業が維持できる程、事業の世界は甘くないと思っています。常に上昇を目指して取り組みをやっても現状維持をする企業は少ないと思っています。つまり、会社を経営する以上、事業は常に拡大路線でないといけないと思っています。
5年以内の壁は、仕組化できるかという視点が重要。
〇開業後10年以内の壁
開業後、10年以内の壁は、時代の変化に応じて事業を変化できるか?という変化への対応ができることであると考えております。どんなに成長を続けたビジネスであっても、時代の変化に応じて事業を変化できなければ生き残りをしていくことはできないと思っています。
それだけ、世の中の移り変わりは大きいものであるとあると思います。業態を変化させたり、新規事業やマーケティング戦略の大幅なな見直しをもあるでしょう。重要なことは過去の成功にとらわれないことであると思います。
今回は開業後の年数別の壁について、弊社のご相談の現場から感じる私見を述べさせて頂きました。フランチャイ本部構築や立ち上げを検討されている方も、加盟者の成長の重要な要素であると存じますので、参考にして頂ければ幸いです。
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