商圏範囲の考え方について
本日は、店舗の売上アップやフランチャイズ展開、多店舗展開を行う上での商圏範囲の考え方についてお話します。
商圏というと皆さん、何を考えますか?
お店に来店される可能性が高いエリアですよね。簡単に言うと。
では皆さんの商圏はどう考えますか?
よく言われるのは、半径1kmや半径2kmを円で描いて、人口や世帯数、男女比、所得等を計算して、競合が何店あってどれくらいの売上予測を立てたりします。
ここで皆さんにお話したいのは3つあります。
①商圏範囲は業種や扱う商品や規模によって変わる
良く言われる1kmや2kmは適用されるの一部の業種であり、実は業種毎や規模、扱う商品に
よって変わります。
また実は立地によっても変わります。
例えば、住宅立地。扱う商品は一般的な日用品だとします。それであればわざわざ遠くから購入
に来店することは少ないでしょう。徒歩で来店される可能性が高いのであれは、500mや1km半径が商圏ということになる可能性は高いでしょう。
では温泉旅館。これはどうでしょうか?
半径1km~2kmで来店される方は少ないでしょう。
逆に観光客がメインということになります。同じ県なのか隣りの県なのかも変わってきます。
つまり、商品と商圏は連動しているということです。
それを考慮に入れて商圏調査が必要と言うことになります。
②商圏は円ではない
良く言われる商圏は円を書くことが多いですが、これは大きな数値を把握する上で私も活用して
ます。しかし、実際には、人の動きを考慮した『実質商圏』の把握が重要です。
これは、円にはなりません。道路や地形にそった変形の形になります。
どういうことかと言うと
例えば自店の円には大通りがあります。
大通りから右に曲がれば、自店ですが、左に曲がれば、繁華街という立地があります。
そして左側に自店と同じような商品を扱っておりあまり差別化されていないとします。
当然車は左に多く曲がります。
ということは、大通りから左側にある商圏は円の中にあっても流れは左側にある店に向いています。
ということは円の中にあっても、大通りから左側は、商圏としては非常に弱いということになります。
ここを間違えると商圏人口を大きく見誤り、人口はいるのに『売れない店』が出来上がります。
実は売れないお店はこの導線を考えた立地選定が出来ていないことが多いというのが実情です。
③いい商圏は人口が多いだけでは判断できない
商圏というのは、人口が多いところが良いと判断されがちになります。
しかし、実際は田舎の店の方が売れていることがあります。これはなぜでしょうか?
これは競合の数も考慮に入れいないといけないということになります。
同じ商圏内に競合が多ければ、当然売上を分けてしまうことになります。
人口から競合の数で割って自店に来店する可能性が高い人口がどれくらいかを考えないと、実質の
商圏人口は把握できません。
これはオープン前であれば、正確に分析することでベスト立地を探すことができることもあると思います。しかし、オープンした後では難しいです。
中小店舗で一番やらないといけないことはこの商圏をしっかり把握して、その商圏にいる方の人口や
年齢層、嗜好等を考えて、商品を差別化することです。
小売業では品揃え
サービス業であれば、サービスの差別化
飲食店では、メニュー等
わざわざ来店される理由をつくることが一番大事だと思います。
これが商圏を拡大する一番大きな理由となります。
具体的な手法につきましては、今後のブログで公開していきます。
★★★★★本日のポイント★★★★★
正確な商圏を把握すること
そしてそれに合う商品をつくること
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