店舗型ビジネスで売上改善する際に最低限知っておきたい方程式
商
1.店舗型ビジネスの売上改善の原則
今回は、店舗型ビジネスでフランチャイズ開業をされる方以外でも、店舗型ビジネスで売上を上げるために必要な原則についてお話をしたいと思います。
特に開業を考えておられる方には、私は重要な考え方のポイントとなると思います。
是非、メモにとって頂き、いつでもこの方程式をもとに、どこに問題があるのかを考えて頂きたいと思います。
2.売上を上げる要素の方程式
1番目は売上を上げる要素の方程式になります。
☆☆☆過去の売上改善の仕組み☆☆☆
店舗の売上=店舗数 × 〔 商品改善+立地改善+サービス改善+販促改善 〕
店舗の売上を改善するには、商品をお客様にニーズに合うように改善を図るか、立地をお客様が来店しやすい環境を作るために改善をするか、感じの良い接客や販売力をあげるように改善するか、お客様への販促活動を改善するかが主流となっておりました。
全てが足し算となっており、店舗数(1)×〔商品(1)+立地(1)+サービス(1)+販促(1)〕=4 の売上が経つ時代であり、商品に特化して売上を伸ばしても、サービスに特化して売上を伸ばしても、売上は改善する時代でした。
しかし、現在は類似競合が多数商圏に出店している時代であり、競争が激化しており、その公式が変化しているのです。
☆☆☆現在の売上改善の仕組み☆☆☆
店舗の売上=店舗数×〔 商品改善×立地改善×サービス改善×販促改善 〕
全てが掛け算の時代、店舗数(1)×〔商品(1)×立地(0)×サービス(1)×販促(1)〕=0 になってしまう時代。何かが大きくマイナス要件を抱えると他ではカバーできない時代となっており、総合的に改善を図らなければ売上の成果に繋がってこない時代となっていると感じます。
つまり、総合力が問われる時代とも言えると思います。
3.最低限知っておきたい売上方程式
2つ目の最低限知って頂きたいことは、店舗の売上の方程式です。これは多くの方が知っていると思いますが、念のために共有しておきたいと思います。
店舗の売上 = 客数×客単価(1点当たりの単価×買い上げ点数)
という方程式が成り立ちます。店舗の売上を上げるためには、客数を上げるか?客単価を上げるか?その両方を上げるか?という視点です。
客単価は1つの商品の単価を上げるか?2つ3つと関連して購入してもらうか?ということになります。
飲食店で言うと、次の方程式も良く言われております。
飲食店の売上= 席数×回転率×単価
内容は、上記と同じなのですが、席数という縛りがあるため、限られた席数の回転数が客数を上げるということです。従って、売上を上げるためには、客数を上げる施策と客単価を上げる施策と2つがいるということになります。
また、回転率を上げる施策も必要ですが、席数を増やすという選択肢も出てくると思います。
客数と言っても更に分解をすると次の方程式も成り立つと思います。
客数= 新規客数 + リピート客数
つまり、新しいお客様を取り込むのか?2回目、3回目のお客様のお客様を増やすのか?ということです。リピート客数を上げるには、自然失客率を下げるか?来店頻度を上げるか?
のどちらかとなります。
自然失客率とは、一度来店をしていたお客様が、2回目、3回目とどんどん減っていく率を言います。要因は、店舗に起因する要因もありますが、お客様が自然にそのお店のことを忘れていってしまうということもあります。この失客率を下げることも客数を維持する上では必要な施策となります。
来店頻度を増やすとは、フランス料理店に行くことが1年に1回であれば、それを半年に1回に出来ないかと考えることです。限られた商圏の中で、お客様に何回も来店頂き、客数を増やすという施策になります。チェーン店等が行っている『日替わりランチ』もその事例と言えます。出来るだけ来店を増やすために、飽きがこないように週間で毎日メニューを変える。それによって同じお客様に何度も来店して頂く環境をつくるというものです。
4.マグネット商品と本商品との方程式
3つ目は、お客様を誘引する施策として考え方が必要な方程式です。
お客様を誘引するには、次の流れで誘引します。
マグネット商品 ⇒ 本商品 ⇒ アフター商品
マグネット商品とは、お客様に来店して頂く動機をつくる商品です。よくドラックストアが特売等で一部の商品の価格を大幅に下げていますが、これはお客様に来店を促す販促商品として位置付けています。
その後来店されたら、本商品である薬品を販売するという図式になります。本商品を販売した後は、更に客単価を上げるためのアフター商品を販売するという図式です。
よく飲食店でレジカウンターに商品のお持ち帰り商品を物販で販売しているケースがあると思います。それは、お店の商品の味を知って頂き、気に入って頂いたお客様には、ご自宅やお土産として、物販商品を購入してもらい、客単価を上げる施策ということになります。
5.まとめ
今回は、3つの方程式についてお話を致しました。この方程式は、コンサルティングの現場でもまず、どこに売上が上がらない問題があるのかを把握するために、使っているものでもあります。それ以外にも方程式はありますが、店舗型ビジネスで開業や経営をされる上では最低限知って頂きたいと思っております。
この方程式をもとに、実際に原因を追究し、改善策を立案するには、実は店舗の商圏分析や競合分析、自社分析をしなければ、立案をすることは出来ません。今後のコラムの中でお話をしていきたいと思います。
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