コンビニの出店戦略でシェアを上げることは本部の都合か?

コンビニの出店戦略でシェアを上げることは本部の都合か?

商圏調査・出店調査・エリアマーケティング・FC本部構築展開・社員研修・店長研修・講演講師:地図

 

1.商圏シェアが上がることで既存店の売上に与えるメリット

商圏の中で、店舗数が増加し、商圏シェアが上がることで加盟店の売上が上がるメリットは次の通りと私は考えております。

①競合の駆逐し、売上が上がる

他のコンビニエンスストアへ売上の影響を与えることで競合店を駆逐し、既存店の売上が上がる。これが実は一番既存店の売上に与える影響が大きいです。要は競合店を挟み込み駆逐することで、その競合店の売上をお互いに分けましょうというもの。

②競合店の出店抑制に繋がる

商圏シェアが高いところには、当然、競合店は出店しにくい環境が出てきます。

なぜならば、多数の同じ看板のあるところでは、商圏シェアをもっているチェーンの方が、ブランドが確立しており、知名度も信頼度も高いからです。

その中で店舗出店を行うということは、売上が上がらない可能性も高く、閉店リスクを伴います。どれだけ最大出店と言っても、不採算店舗を増やそうと思って出店を行うチェーンはありませんので、競合店の出店抑制に繋がるのです。

③広告宣伝効果が出る

同じ商圏に同じ看板のチェーンが多数存在することは、メリットは多数あります。

同じキャンペーンや商品は間違いなく、商圏に1店舗しかないよりも複数存在した方が、認知度は高くなり、キャンペーンや商品の販売が上がりやすいのです。

つまり他の店舗があることで広告宣伝効果がより上がるのです。

④ブランドイメージの確立される

商圏に同じ看板のチェーン店が多数あった方が、商品やキャンペーンの広告宣伝だけでなく、店舗の信頼度やブランドイメージも高まります。

つまり、安心感が強くなるため、お客様のロイヤリティが高くなるのです。

お客様のロイヤリティが高くなれば、当然、固定客化に繋がりますので、売上は上がりやすくなります。

⑤物流コスト低減に繋がる

コンビニエンスストアチェーンは荒利分配方式を行っております。

つまり、売上から原価を引いた荒利を本部と加盟店で分配しましょうという方式です。そうなると加盟店にとっては荒利益も非常に重要になるのです。原価には当然商品の原価もありますが、物流コストも含まれています。

物流コストが下がれば、荒利益も上がります。

同じ商圏エリアの中に店舗が多い方が、1台の車で配送が可能となり、当然物流コストは下がるというわけです。

また、配送時間も短くなり、新鮮な商品を配送することも可能となるのです。

2.まとめ

商圏シェアが上がることで、既存店に与える売上の影響は上がるということについて今回お話しました。しかし、商圏シェアが上がることは、チェーンにとってはプラスでも、加盟店にも必ずマイナスな面が出ないということではありません。それはカニバリゼーションと言う、同じチェーンの『喰い合い』というものです。

実はその対策も実は各社が成長を行う上でやっていることがあります。それは次回のコラムでお話を致します。

最大出店で各社はシェア争いが更に激化します。その中でどのチェーンを選ぶのか?そのチェーンの仕組みを活かして、最終的には、加盟店希望の皆様がどうするのか?が一番重要と思います。フランチャイズはあくまでも武器。武器をしっかり使いこなしましょう。

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