フランチャイズ本部構築立ち上げの同質化問題

フランチャイズ本部構築立ち上げの同質化問題

フランチャイズ本部構築立ち上げの実施を検討している企業から、「フランチャイズ本部構築立ち上げ」を実施すると、同じような競合がたくさん現れて、結局同質化してしまうのでないでしょうか?というご質問がありましたので、今回はその点について解説をしていきたいと思います。

 

〇売れば売れるほど、競合は現れる

フランチャイズ本部構築立ち上げという手法は、他資本で展開を実施していく手法のため、フランチャイズパッケージが加盟者から受け入れられれば、一気に広がっていきます。一気に広がるということは、そこに儲けの種があると判断する経営者は多く、自社で独自で開発を実施したり、同業者であればすぐにフランチャイズ化を図ることで、競合として表れていきます。

 

これについては、よほど特殊な自社でしか実現できないビジネスモデルでない限りは避けることはできないと思います。コンビニを見て頂ければわかると存じますが、NO1が業態変更を実施すれば、NO2以降のフランチャイズチェーンも同様に業態の変更を実施してきます。そのため、結局は、同質化する結果となります。

 

これは商売においてはごく自然なことで、これを恐れていては、フランチャイズ本部構築や立ち上げ以前に商売として継続していくことは、困難なのではないかと思っております。むしろ、競合が現れるということは、そこに多くの需要があるということであり、競合が現れることで市場が活性化し、全体として売上が上がることも少なくないのではないかと思います。そのため、私はこのようになっていくことが理想であると考えております。

 

重要なことは、競合が現れることよりも、どのように差別化を実施していくかということではないかと思います。一度作ったフランチャイズパッケージは永遠ではありません。フランチャイズパッケージの新しい商品やサービスを乗っけることで、差別化を図ったり、フランチャイズの展開方法事態を変える等を行うことの方が重要であると思います。そのため、私はこのような質問があるときは、「売れればうれるほど必ず競合が現れる」とお話しています。

 

〇競合よりも3年後の変化を考える

フランチャイズ本部構築立ち上げに関していうと、対策は大きく2つあります。

 

1つは、できる限り競合が現れる前に加盟店の獲得実績を上げておくことです。しかし、競合が現れた際の方が、市場が活性化し、加盟店の獲得が容易にもなっていきますので、加盟店の獲得は継続して実施することが重要です。差別化要素として加盟店の獲得実績を上げておくということです。また、加盟店の獲得実績が多ければ、当然本部収益も高くなりますので、先を見た取り組みや商品開発もしやすくなります。そのため、競合の発生の不安よりもできる限り、発生するまでの間に加盟店の獲得に尽力することが重要だと思います。

 

2つ目は、商品やサービスには必ず成長期もあれば、衰退期もきます。これはフランチャイズという業態パッケージも同じです。常に3年先を見て、現在の今が良いからと言って、商品開発やサービス開発を行うことを後優先にしてしまうと実際はすぐには商品やサービスの開発はできないわけですので、結果的に何も対応ができていないという結果になってしまいます。そのため、常に3年先の商品・サービス開発を継続的に実施続けることが重要ではないかと思います。

 

重要なことは、今後の要因に不安を感じた際は、競合に目を向けるのではなく、内向きに目を向けて、できることを継続して実施していくことが結局はこの「同質化問題」を解決する一番の策ではないかと思います。フランチャイズの場合は、本部で商品やサービスを開発してもすぐに現場に適用できるとはなかなかいきません。直営でテストし、その結果を見て加盟店に展開する等時間がかかるものです。競合が発生するようなビジネスモデルや市場を創造し、更に成長ができる体制で挑みたいものです。今後、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討の方、現在のフランチャイズ本部展開を実施している方の参考になれば幸いです。

 

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