フランチャイズ本部の海外展開の重要ポイント!!

フランチャイズ本部の海外展開の重要ポイント!!

1.フランチャイズ本部構築や立ち上げ時の海外展開の重要ポイント!!

●パートナー企業の選定が成否を分ける
 日本では「何をするか?」と同じくらい「誰とするか?」が重要と言われています。これは海外においては、より一層重要な要素となります。そのため、海外での展開は、前述の通り、パートナー企業との連携が重要です。

 当然、パートナー企業の発掘も重要ですが、パートナー企業の選定はより重要です。フランチャイズですので、一定の契約期間があり、このパートナー企業と一緒に展開は出来ないということになっても重大な契約違反でない限り、継続しなければなりませんし、最悪は撤退を与儀される結果にも繋がります。

 現地での商習慣等はパートナー企業に依存しなければなりませんし、加盟店開発できる力もパートナー企業に依存することが多いものです。パートナー企業の規模や事業内容、加盟店開発ができる可能性だけでなく、「同じベクトルに向かうことが出来るか?」と「信頼関係が構築できる会社であるか?」が重要な要素となります。

●契約書の作成が重要な内容となる
 日本では、契約書がなくてもある一定の性善説が成り立ちやすい環境です。フランチャイズ本部が、性善説では日本での展開でも問題がありますが、海外はより一層充分な検討が必要となります。

 契約書は、抽象的な言葉は避け、具体的に明記しなければ通用しないこともあります。また、暗黙の了解や日本の商習慣上当たり前のことであっても、契約書で明文化する必要もあります。

 海外で起こりえる様々なリスクを想定して、契約書に明文化することが必要です。この点では進出を検討している国に強い専門家の活用も検討されることが望まれます。
 海外企業は「契約書に明記されているか?どうか?」という視点で約束事項を考えている傾向が強いため契約書の作成には、充分な検討が必要となります。併せて商標登録は、必須事項です。

●常に日本の本部の存在価値が必要
 これは、日本でフランチャイズ化を行う際も必要ですが、常に日本の本部の価値を加盟店やパートナー企業へ提供し続けることが重要です。フランチャイズビジネスは、経営ノウハウを提供しますが、経営ノウハウを提供し、加盟店やパートナー企業が習得すれば、日本のフランチャイズ本部は価値がなくなります。

 つまり、日本のフランチャイズ本部との取引がなくなると現地での展開が困難になる体制が必要となります。これを私は「ブラックボックス」と呼んでいます。例えば、ラーメン店で、同じ味を出すには、調理方法を日本のフランチャイズ本部しか知らないスープが必要であり、継続した商品開発ができる体制であったり、システムであったり、継続的な売上改善の方法が指導できる体制であったりします。

 商標や経営ノウハウの使用権だけでは、海外でのフランチャイズ展開は継続的に事実上、機能しません。常に「日本の本部が何を提供できるか?」が試されているのです。「ブラックボックス」だけでなく、継続した日本のフランチャイズ本部のレベルアップが要求されているのです。

 海外展開は大きな魅力があるものの日本と同じ感覚で、上手くいくことは難しいものです。進出を予定する国の充分な調査を実施し、まずは一緒に展開ができるパートナーを探すことが重要であると考えております。併せて撤退ラインを明確に決めることも重要であると考えます。最終的には「賭け」になる要素も経営者としてはありますが、撤退ラインを明確にすることで、リスクヘッジができます。

 撤退ラインは、損害なのか?ノウハウなのか?様々なラインがあると思いますが、この点を充分に検討することで海外進出の判断基準になることは間違いないと考えております。

 今後、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討の方の参考になれば幸いです。

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