フランチャイズ本部構築のボランタリーチェーンとは?
先日、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されている企業様からボランタリーチェーンについて質問がありました。今回はその内容について解説して参ります。
1.ボランタリーチェーンとは何か?
ボランタリーチェーンというのを聞かれたこともあるではないでしょうか?それ以外でも聞かれるが、協同組合などともいわれることがあります。
流通業などで、同じ目的にあった仲間たちが結束し、組織化して、チェーンとして成している団体のことを言います。
例えば、トラック協同組合。各トラックの事業者は各々、個人事業主ですが、個人事業主ではなかなか仕事を継続的に獲得することが難しい。では、そのような同じ目的を持った仲間たちが結束して、チェーンとなって、協同組合をつくり、協同組合のチェーンメリットで仕事を獲得し、みんなで分配する。これもボランタリーチェーンです。
その他、酒の小売業者が集まる。協同組合として、チェーンのメリットを活かして、一括仕入れを実施する。その結果、スケールメリットが働くため、安く仕入れをすることができる。これもボランタリーチェーンです。
当然、これはフランチャイズ本部構築や立ち上げを実施している企業と同じように本部が存在します。上記の事例の場合は、協同組合が本部となります。そこに各個人事業主や企業が加盟し、チェーンをなすことになります。
フランチャイズ本部との大きな違いは、フランチャイズ本部については、どうしても本部主導になります。そのため、本部に依存する傾向も加盟店としては強くなりがちですが、ボランタリーチェーンは加盟店が主体の団体となるため、加盟店の横のつながりが強くなる傾向にあります。
逆にフランチャイズ本部のように強いリードを行う企業が弱くなるため。、バラバラになることもあるということです。
同じ志で集まる仲間のような関係であるため、フランチャイズ本部構築や立ち上げを行う企業としては、本部の儲けという考えはあまりもてなく、運営ができる程度ということには当然なりがちになり、強いマネジメントもかけづらいことになるため、経営全般という考えではなく、お互い一部分のメリットで結束するという方が妥当なビジネスモデルであると思っております。
そのため、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討する企業からすると目的と違うという考えになる傾向が強いのではないかな・・・と考えております。
しかし、ボランタリーチェーンは加盟店がメインのため、情報の相互活用という意味では実行しやすいものではないかなと考えております。フランチャイズ本部構築や立ち上げを実施している企業は加盟店からの意見の吸い上げの仕組みが逆にしっかり構築しないと一方向になりがちです。
その分、ボランタリーチェーンではお互い同じ志のため、情報交換が行われやすいという方向にはなりがちになると思います。
また、本部としてではなく、一部のメリットを享受したいという考えであれば、ボランタリーチェーンは気軽に加盟もできる傾向が強く、費用も大きくかからない傾向にあるため、検討の余地としてはあるものと存じます。
2.フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されている方の視点として
フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されている方のボランタリーチェーンとしての見方としては、結局最終的に、フランチャイズ化をすることで何を得たいのか?につきるのではないかと思っています。
ある一部分の問題の解決であれば、それがチェーン化をすることでお互いメリットがあり、解決するのであれば、ボランタリーチェーンという選択肢もあるでしょうし、フランチャイズ本部として、自社がリードとして、事業全体を活性化していきたいということであれば、フランチャイズ本部という選択肢になるのではないかと存じます。
まずは、フランチャイズ本部構築や立ち上げを検討されている企業としては、導入目的をしっかり明確にされることをお勧め致します。
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