多店舗展開の融資限界を超えるには、フランチャイズ展開やのれん分けを活用する!!
1.急速な多店舗展開は融資限界が壁となってくる
今回は、成功する多店舗展開の5つの秘訣の第5回目となります。
前回までのコラムでは、多店舗展開の秘訣として『成功モデルの明確化』『出店戦略が生命線』『人材採用と育成の仕組み』『スケールメリットの活かし方』についてお話しをしてきました。
今回は、『多店舗展開の融資限界』についてお話しをしていきたいと思います。
1店舗目が成功すれば2店舗目、3店舗目と進めていく多店舗展開ですが、初めは直営店で拡大を行う場合が非常に多いですが、急激に店舗数を増加してくると、金融機関からの融資が『少し待った』がかかる融資限界を迎える場合があります。
これは、必ず迎えるというわけではありませんが、店舗は投資金額が大きく、累積の借り入れ金額が高くなる傾向が強いというのが原因です。
ほとんどの中小企業では、法人であっても、会社だけでなく、法人の代表者も保証人としてつける場合が多いですので、この法人代表者の信用と現在の会社の経営数値状況がこの融資に限界をつくる要因となります。
そこで、多店舗展開がある程度促進されると次に検討されるのが、フランチャイズ展開となります。フランチャイズ募集を行っている企業の多くは、この直営店を経て、更に急速に拡大を図るため、フランチャイズ展開を行い、オーナー様の資本で店舗を開設して頂き、更に多店舗展開を加速させているというのが現状であると思います。
直営店で拡大を図ることを目的としているのであれば、利益の出る仕組みをしっかり検討しておかなければなりません。特に重要なポイントが投資回収月数と標準利益モデルになると思います。
投資回収が早いモデルであれば、フランチャイズ展開をせずとも直営店で一気に拡大を図ることも可能です。また、月の経費が低いモデルで売上が上がるモデルであれば、利益が出やすく、次の多店舗展開の原資となり、最終的に融資なしでも多店舗展開ができる店舗もあります。全ては、成功モデルがどのようなモデルかで検討をすべき内容であると考えます。
これは、起業段階から検討ができるのであればぜひ、検討して頂きたい点です。
2.フランチャイズ展開とのれんわけ
ここで少しだけフランチャイズ本部としての展開についてお話しをしたいと思います。
フランチャイズ本部とは、自社の成功モデルを他の企業や個人に提供し、その対価として加盟金やロイヤリティ等の収益を本部が得るビジネスモデルとなります。
のれん分けとは、自社の社員等とフランチャイズ契約を結ぶが、加盟金や研修費、ロイヤリティなどはインセンティブ報酬を与えて、社員の独立支援を行ったりする制度となります。
フランチャイズは全く別の経営者が加盟しますが、のれん分けは方法によっては、自社の社員であったりすることがあり、社内でもお互いによく理解していることが多いため、比較的容易に多店舗展開をする方法となります。
私は、フランチャイズ展開を行うには、この『のれん分け』制度は、構築し、特に初期段階のフランチャイズ本部は拡大を行う方が容易に拡大できると考えております。
そこで、フランチャイズとしての実績を積み、一般公募をかけて拡大を行った方が、本部も加盟店も両方の成功確率が上がると思っております。
ぜひ、関心のある方は、このフランチャイズ本部展開やのれん分けを検討して頂くことが多店舗展開を加速させるポイントになると思います。最終的には、独自のビジネスモデルであれば、こういった対応も検討していく必要が出てくるとなります。
3.多店舗展開の秘訣のまとめ
今回までのコラムで多店舗展開の5つの秘訣についてお話しをしてきました。
私は、多店舗展開は店舗型ビジネスをされるのであれば、独自のビジネスモデルであろうと、フランチャイズ加盟店であろうとぜひ、目指して頂きたいポイントであると思っています。
しかし、多店舗展開は、リターンも大きければ、リスクも大きいというのが実情であると思います。今回までにお話しをしてきた5つのポイントをしっかりご検討いただき、失敗しない多店舗展開を行って頂きたいと思います。
フランチャイズの加盟店の多店舗展開であれば、本部との相談にもなりますが、メガフランチャイジーのように違う業態での多店舗展開も考えられます。
いずれにしても個人経営から会社経営に変わることが多店舗展開の一番重要な点です。
ぜひ、店舗起業するならば目標として頂きたいと思います。
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