多店舗展開は、数で情報と利益を改善する!!

多店舗展開は、数で情報と利益を改善する!!

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1.多店舗展開のスケールメリットとは?

今回は、成功する多店舗展開の4番目のポイントについてお話しをしていきます。

前回までに多店舗展開の成功のポイントは、『成功モデルの明確化』『出店戦略が生命線』『人材採用と教育の仕組み』についてお話しをしていきました。

 

今回は、4番目として『スケールメリット』についてお話しをしていきいと思います。

 

スケールメリットとは、数の力を活用し、仕入れ先と交渉したりして、『数をまとめて仕入れる』または『大量の仕入れが期待できる』という理由で仕入原価を交渉したり、リベートの交渉をしたりすることを予測されると思います。

 

原価が下がったり、リベートが増えたりすれば当然、利益に大きく影響を与えます。

店舗数が多くなればなるほど、その効果は大きいことになります。

 

原価の仕入れ先交渉だけでなく、輸送もそうです。

原料を店舗に運ぶには輸送費がかかります。輸送も小口であれば高くなりますが、数を伴えば1店当たり安くなります。原価に含まれる場合は、更に原価交渉が可能となります。

 

それ以外にも実は、『情報』というものもスケールメリットを与える要件になります。

昨今では、時代の変化が激しく、売れた商品であっても、商品をリニューアルしたり、新商品を開発したりすることで、お客様の嗜好の変化や飽きなどに対応を図っていきます。

 

その時の検討材料や判断材料となるものが、店舗から上がってくる売上のデータや商品の売れ行きのデータなどとなります。

 

これも1店だけであれば限られた情報となりますが、当然多店舗展開を図ればより多くの情報が上がってくることになり、精度の高い戦略策定に活きてくることはご理解できると思います。これもスケールメリットの効果となります。

 

つまり数とは利益の面でも今後のマーケティング戦略の立案の側面でも大いに役に立つのです。

 

  • 2.スケールメリットを活かす交渉や情報の活用の仕方

 

  • ①原価交渉の方法

  •  

スケールメリットを活かした交渉と『数での交渉』はすぐに予測できると思います。

『自社は〇店の出店をしており、扱い量も〇〇になるため・・・』といった形で、交渉する方法です。

 

当然、店舗数だけでなく、販売データも把握しておかなければなりませんし、原材料等毎の日、月、年間も把握しておく必要があります。

更に、今後の出店戦略も併せて説明することで、仕入れ先側が期待を持つことが重要となります。

 

また、相見積もりも有効な手段ですし、総合卸と専門卸の原材料等毎に使い分けも重要になります。

 

多店舗展開で自社単独で交渉ができない場合には、同業者とのアライアンスを組むという方法もあります。また、中間の卸を飛ばして生産者に近づくという方法もあります。間が少なくなればなるほど、仕入れは安くなります。

 

またロットの見直しという方法もあります。仕入れロットが大きくなればなるほど、当然、仕入れ原価は安くなります。

 

原価交渉をとってもただ、数があるので、交渉に応じてくれでは交渉は難しいのが現状です。しっかり、仕入れ先側へのメリットと取引の重要性を説明することが重要であると思います。

 

更に物流費も大きなコストですので、当然、出店戦略も重要なスケールメリット交渉の要素となることは間違いありません。

 

➁情報を活用する

社内には、多くのデータが眠っています。

現在、変化に対応し成長を続けているチェーンは常に、顧客のニーズのデータをPOSなど中心に収集し、世の中や地域全体の情報を収集し、検証を行っています。

これが現在、はやりのビックデータ分析となります。

これは費用がかかる話ですので、多店舗展開のステージによって、とれるデータの数を増やしていくことが現実的であるといえます。

 

最初は、売上や単品毎の販売データのみとなりますが、それ以外にも時間帯別売上、客数、客単価、買上点数、購入客層、天気・曜日、来店動機・・・等データが増えることで、商品開発や販促などのマーケティング戦略の見直しに繋がります。

 

重要なことは、事前にどの目的があり、データを収集し、どのように分析することでアウトプットを出すのかを決定しておくことです。

 

そうでなければ、データだけが増えただけで、結局、意味がないものとなります。

 

  • 3.まとめ

今回は、多店舗展開の秘訣の第4弾としてスケールメリットについてお話しを致しました。

ここで書いていることは、多店舗展開の程度に従って、継続的に実施すべき内容となります。

起業される方で多店舗展開を事前に視野に入れおられる方は、上記の視点を早い段階で構

築していくことが重要だと思います。ぜひ、継続的に実践されることをお勧め致します。

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