飲食店はなぜ商圏や立地・導線が重要なのか?

飲食店はなぜ商圏や立地が重要なのか?

商圏調査・出店調査・エリアマーケティング・FC本部構築展開・社員研修・店長研修・講演講師:地図

. 飲食店が商圏や立地が重要な理由

前回のコラムでは飲食店開業の際に重要な目玉商品についてお話しをさせて頂きました。今回は飲食店開業のための第2弾となります。

今回の内容は商圏と立地についてお話しをしていきたいと思います。
商圏調査や立地調査、導線調査についてはこれまでのコラムでもお話しをしてきましたので、そちらのコラムをご確認頂ければと存じます。

私は、商圏調査や立地調査等を多数実施しておりますが、7割のお客様は飲食店様からのご要請が高いという状況です。その中でも多店舗展開を行う方が9割という比率となっております。ではなぜ多店舗展開をされる方は立地や商圏に拘られる方が多いのでしょうか?

弊社の生の飲食店のお客様からの声は次の2つです。

一つは、最初の店舗で商品や販促、サービスは確立され、次の店舗を出す際の売上の変化要因は、商圏や立地ということで意識が高いということがあります。

しかし、もう一つは、飲食店を開業してみて初めて商圏や立地に重要性に気づくという点があります。

しかし、飲食店開業の方の意識はそれと比べると非常に低いものがあります。

『商品が良ければ、後は、口コミで増える・・・』
では、口コミを起こす人は最初どのように来店されるのでしょうか?
そのうちの何%が口コミしてくれるのでしょうか?
口コミで増えるまでにいつまで待てば軌道にのるでしょうか?

『今はネットの時代。販促を駆使すればどうにかなる・・・』
では、ネット販促にいくらかけますか?
ネットの世界は、商圏内競合とくらべものにならないくらいに競合がいます。

飲食店開業は、非常に多く、私はオープンして6ヶ月で軌道に乗らなければ、業態の方向性修正が必要であると思っております。それくらい厳しい業界でもあります。

そこで、飲食店開業者の方の悩みが一つあります。
それは、『売上が伸びるかどうかもわからない商品で高い立地には出店ができない』
『立地に関しては、どうしても家賃と比例するため、検討してもしょうがない』という意見です。とにかく『家賃を安く』という考えが強いということです。

2.家賃が安いことはBestの選択なのか?

これは正しくもあり、間違いでもあります。

『家賃を安く』したい理由は家賃比率の考え方あるからです。

家賃は月の売上の10%以内がベストである。よく本やコンサルタントがいう話です。
ということは、10%が基準とすれば、200万の売上であれば、20万円、100万円の売上であれば10万円という考え方です。

この比率が高ければ利益が出にくく、これより低ければ利益は出しやすいということになります。このこと事態は正しいと言えます。

これは、正確な商圏調査や競合調査、立地調査からマーケティング戦略を立案した上で出された適正な売上予測であれば、まさに正しい選択であると思います。

しかし、これぐらいだろうという安易な売上予測であれば、その家賃が安いのか高いのかわからずにただ、絶対値だけの評価となるということです。

つまり正確な商圏調査や競合調査。立地調査からマーケティング戦略を立案した上で出された売上予測から出された家賃比率に対して高ければ問題ですし、安ければいいということになります。つまり正解でもあり、間違ってもいるというわけです。

後から広告を予定以上に投下しなければならない立地であれば、当然、お金の投資先が家賃から広告へ移動しただけであまり意味をなしません。
そういった店舗は非常に多いように感じます。

3. 飲食店開業者は絶対的に、商圏と導線にはこだわって欲しい

そうは言っても飲食店開業の方が、400万円の売上を出せるとかなかなか言えないとも思います。そこで次のことにはこだわって欲しいと思っております。

一般的に商圏調査というと人口を調べたりすること思われますが、3つの視点があります。
それが商圏と立地と導線という視点の3つです。

・商圏の視点⇒主に人口や世帯数や昼間人口や小売業の販売金額等の調査

自社のメイン商圏のマーケットの力を見るためのものです。
自分の飲食業態がこの商圏と適しているのか?という業態の適正と購買力があるか?という視点がメインです。ここは絶対に外すと飲食業態は当たりません。
前飲食店があり撤退した物件に出店する場合があります。
その場合でも、業態が違うことで繁盛店になることは多々あります。

・立地の視点⇒店舗が見えやすいか?入りやすいか?止めやすいか?等

この視点は店舗事態の評価となります。ここがいい条件の物件は、家賃が上がる傾向が強いと思います。ここもBetterを選ぶ必要がありますが、ここは工夫である程度まではカバーができる余地がある場合があります。

・導線の視点

 この視点が一番重要です。立地に拘る理由は、通りがかりのお客様が店舗を認知しやすいといのが大きな理由でもあるため、対象となるお客様が通り導線上にないとそれが認知されにくいということになります。

 その導線に影響を与えるが、交通発生源という駅や商業施設等になりますが、この駅に近く更に、主導線であれば、家賃は当然高くなります。

 しかし、実はここに飲食店開業の方の大きなポイントがあり、主導線だけでなく、副導線と言われる導線が多数存在します。その中では家賃は低い割に、人が通っている導線が多数存在します。例えば、日頃から通っている人の抜け道として活用している道路などです。

 これを俗に言うと『お宝導線』や『お値打ち導線』と言われるところです。
 ここは導線毎に通行量調査や交通量調査等をしていければわかります。
 また、量だけでなく、質も重要です。

 ターゲットとしているお客様が当然、通っていなければ、その導線とは言えません。

 これを見つけるには、とにかく商圏を歩き、調査し、計測するといった地道な行動が必要になります。

 しかし、飲食店開業の方がしっかり調査をしているという方はほとんどおられません。
 つまり、これから開業される方はここをしっかり実施すれば、競合と大きな差をつけることができるとも言えます。

4.まとめ

本日は、飲食店開業の方に向けて、商圏と立地と導線についてお話しをしました。
詳細は過去のコラムも併せてみて頂きたいですが、私の経験上、導線調査を行っていると、いい物件がないというエリアや地域であってもお宝物件を見つけることは多数あります。

重要なことは、一番高い投資をする場面ですので、是非、慎重にかつしっかりと調査をして店舗を決めて頂くことをお勧め致します。

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